
「沖縄の人の名字って、ちょっと本土と違うな」と感じたことはありませんか?
比嘉、金城、具志堅、島袋…。どれも独特で、読み方も本土とは違うことが多いんです。
この記事では、沖縄の名字の歴史・ランキング・雑学をまとめて紹介します。
目次
沖縄の名字はどうやって生まれた?

琉球王国時代(15〜19世紀)
- 沖縄は長い間「琉球王国」という独立国でした。
- 中国や東南アジアと貿易が盛んで、本土とは違う文化が発達。
- このころ名字を持っていたのは士族や役人だけで、庶民は名前だけで暮らしていました。
明治時代の「琉球処分」
- 1879年、琉球王国は廃止され、日本の一部に組み込まれました(琉球処分)。
- 日本の戸籍制度に合わせて、庶民も一斉に名字を名乗ることに。
- そのとき、地名や集落名をそのまま名字にした人が多かったのです。
戦後のアメリカ統治(1945〜1972)
- 戦後の沖縄は1972年までアメリカの統治下にありました。
- そのため「Kinjo」「Higa」「Shimabukuro」など、名字が英語表記になった例も多く、海外に渡った沖縄出身者は今でもその表記を使っています。
沖縄の名字ランキングTOP10

- 比嘉(ひが)
- 金城(きんじょう)
- 大城(おおしろ)
- 宮城(みやぎ)
- 新垣(あらかき/しんがき)
- 仲村(なかむら)
- 島袋(しまぶくろ)
- 上原(うえはら)
- 仲間(なかま)
- 玉城(たましろ/たまぐすく)
💡 雑学ポイント
沖縄の名字ベスト100のうち、半分以上は本土にはほとんど存在しません。
難読&珍しい沖縄名字
- 仲村渠(なかんだかり)
- 東風平(こちんだ)
- 我如古(がねこ)
- 伊舎堂(いしゃどう)
- 謝花(じゃはな)
💡 トリビア
「仲村渠(なかんだかり)」や「東風平(こちんだ)」は、全国名字難読ランキングの常連。
本土の人が一発で読めることはまずありません。
名字から見える地域ごとの特色
- 本島南部:「玉城」「新垣」など地名ベースが多い
- 本島北部や離島:「宮城」「伊良部」など、地名+自然由来が多い
- 八重山・宮古地方:独自の文化が強く、さらに珍しい名字が多い(例:与那覇、池間)
沖縄ならではの呼び方文化
沖縄では同じ名字が多すぎて、「比嘉さん」や「金城さん」だけでは誰のことか分からないことがよくあります。
そのため、下の名前で呼ぶ文化が根付いています。
- 学校でも「比嘉さん」より「太郎」「花子」で呼ぶ
- 職場でも「名字+さん」より「下の名前+さん」が自然
- 大人同士でも「〜ちゃん」「〜くん」で呼び合うことが多い
💡 雑学
東京など本土に出た沖縄出身者は、名字だけで「沖縄の人ですね?」とすぐにバレるそうです。
名字の由来を知ると面白い!
- 具志堅(ぐしけん)
→ 具志頭(ぐしちゃん)という地名+「堅固」の堅から。 - 島袋(しまぶくろ)
→ 集落名が由来。沖縄では「袋=集落の一角」を意味することも。 - 比嘉(ひが)
→ 「陽が当たる場所」という意味の地名がルーツ。
芸能人と沖縄の名字
沖縄出身の有名人は、独特な名字を持つ人が多いです。
- 安室奈美恵(あむろ)
- 具志堅用高(ぐしけん)
- 仲間由紀恵(なかま)
- 新垣結衣(あらがき)
- 宮里藍(みやざと)
💡 豆知識
沖縄の名字は全国的に有名になり、芸能人の活躍によって「沖縄っぽい名字」というイメージがさらに広まりました。
まとめ
- 沖縄の名字は、琉球王国の歴史+明治の戸籍制度+戦後のアメリカ統治という独特の背景から生まれた。
- ランキング上位は「比嘉」「金城」「大城」「宮城」など、沖縄らしい名字。
- 読みにくい名字や本土と違う読み方も多く、「雑学」としても人に話したくなる。
- 苗字がかぶりまくるので、下の名前で呼ぶ文化が残っている。
沖縄の名字を知れば、ちょっとした雑談でも「へぇ〜」が取れること間違いなしです。
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